大草直子が選ぶ  ストリートスナップ集

ファッションエディター/スタイリストとして活躍する大草直子さんが、モデルや海外セレブのスナップをスクラップ。着こなしテクニックやアイテム選びのポイントを独自の目線で分析するとともに、彼女たち「っぽく」なれるアイテムを厳選してナビゲートします。全6回、隔週木曜日にお届けするので、お見逃しなく!

トレンドのチェックをクールに攻略
本連載、最終回となる今回は、この秋、空前のブームを巻き起こしている「チェック」に注目。
一点投入するだけで、コーディネートのアクセントになってくれるチェックですが、シルエットや合わせのアイテムによっては、婦人の大敵=”ほっこり見え”のリスクも。今回は、チェックのワンピースとパンツのSNAPをピックアップし、ほんのりモードでクールなチェック使いのヒントを探ります。色や柄の大きさといったチェックアイテム自体の選び方から、合わせの小物まで徹底分析するので、最後までお付き合いくださいね。

ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のショーモデルの一人、ジョージア・フォウラー。メンズライクなグレンチェックをグラマラスに着こなすセンスはさすが! 鍛え抜かれたボディラインのおかげもあるけれど、小物の色でアクセントをつけたり、ベルトでウエストをマークしたりと、すぐに真似できる技もたくさん!

Jeanne Danas Jeanne Danas

元祖おしゃれ番長のシエナ・ミラー。シンプルに見えるチェックのパンツも、ウエスト位置やソックスとのバランスを考えた丈感など緻密な計算がうかがえます。ブラウン系をベースにマスタードイエローを効かせた、渋色のチェックも◎。ニット、バッグ、ローファーと黒を散らすことで、全体が引き締まり、ハンサムな印象に。

秋が近づくと着たくなる、女度を高めるレース
暦の上ではもう秋。そろそろヘルシーな夏服には飽きて、しっとりとしたおしゃれを楽しみたい気分になっていませんか? そこで注目したのが「レース」。暑さが残る晩夏にも取り入れられるうえ、秋冬はトップスならニットとレイヤードしたり、ジャケットのインナーに着たり。ボトムスならタイツやブーツとも好相性、と季節を越えて楽しめます。今回は、レーストップスにフィーチャー。スカートとパンツ、それぞれの着こなしから、シックで程よく色気のある、大人のレースの”こなし方”を探ります。

グラマラスなボディラインを生かしたファッションが得意なキム・カーダシアン。センセーショナルな装いで注目を集めることも多い彼女ですが、この白のレーストップスの着こなしはエレガント。成功の秘訣は、潔く全身を白でまとめ、黒を小さく効かせたところ。レース×スカートが、甘くならず、スパイシーに仕上がっています。

Jeanne Danas Jeanne Danas

パリの"itガール”、ジャンヌ・ダマス。黒のレースの扱いもさすがです。ミックスレースのトップスに、ワイドシルエットの、ベルベット素材のパンツを合わせることで、クラシカルだけれど、どこかハンサムな女性像を作り上げています。かごバッグで抜けを作り、赤リップで女度をあげる、このバランスもパリジェンヌらしい!

個性を生かす黒ワンピース、白ワンピース
シンプルで、モードで、その人らしさを引き立ててくれる黒と白。私の大好きなココ・シャネルも「黒にはすべてがある。白も同じ。その美しさは絶対的なもの。」という言葉を残しているように、奥行きのある色でもあります。ただ、うまく取り入れないと、迫力が出過ぎたり、逆に地味になってしまったりと難しいのも事実。そこで今回は、ワンピースに絞って、黒と白、それぞれのコーディネートをピックアップ。It girlたちの着こなしから、個性を生かす、黒と白の使い方を徹底研究します。

身長160cmとそこまで背が高くないので、リアルに参考にしやすい、女優アシュレイ・ティスデイルのコーディネート。膝が隠れる丈の、Iラインの黒のワンピースをキレイに着るのではなく、靴、バッグ、それからサングラスと、合わせの小物をメンズライクにすることで、”ハズシ”を効かせた着こなし。新鮮です!

Sofia Coppola Victoria Beckham

文豪アーネスト・ヘミングウェイのひ孫、ドリー・ヘミングウェイは、モデルや女優として多方面で活躍中。その多彩さはファッションセンスにも現れています。透け感のあるワンピースに合わせたのは、シースルーソックスとサンダル。ともすると、ほっこりしてしまう白のワンピースを、見事に自分らしく、モードに昇華しています。

着るたびに「新しい」を引き寄せる、シャツスタイル
定番アイテムとして、不動の地位を築いているシャツ。でも、一口にシャツと言っても、襟やカフスなどのディテール、それから着丈やシルエットなど、そのデザインはさまざま。さらに、同じシャツでも、襟や袖のあしらい、裾はインするのかアウトするのか、でも印象は180度変わります。そう、シャツは、着るたびに新しい発見がある、奥の深いアイテムなのです。今回は、個人的にも大好きなリネンのシャツとチェックのシャツのコーディネートをピックアップして、シャツを”こなす”ためのテクニックを分析します!

今回のオリビア・パレルモのシャツスタイルは、ちょぴり”攻め”のボヘミアンテイスト。スカートとバッグの大胆なフリンジ使いがスパイスとして効いています。こうした”攻め”のアイテムを、ぐっと大人顔に引き寄せてくれるのがシャツ。ボタンを多めに開けて、大ぶりのネックレスをのぞかせるテクニックも真似したい!

ハッピーな気分を運んでくれる、カラースカート
ここ数シーズン、“色”を着るトレンドが続いています。旬と言われる色は変わっても、色が持つ力は変わりません。着こなし全体がぱっと華やぎ、着ている本人だけでなく、周りの人の気持ちまで明るくしてくれる、ハッピースパイラルを起こしてくれます。今回は、フレアタイプのカラースカートに注目。歩くと涼やかに揺れ、夏の日差しにも映えるカラースカートは、おしゃれ気分を上げてくれること間違いなし! 一緒に大人のカラースカートスタイルを研究して、夏を楽しみましょ♡
Victoria Beckham Victoria Beckham

数々の映画やテレビドラマで活躍している、クリスタ。鮮やかなイエローとパープルの掛け合わせは、まるでパンジーのように華やか。つい目で追いたくなります。 ブラウスは白をチョイスしてクリーンに。スカートの丈が長いぶん、デコルテで肌の分量を調整して“抜け”を作っているのもさすがです。

Sofia Coppola Victoria Beckham

個性が光る、エディターのジョバンナの着こなし。どんなときも“らしさ”がある、つまり、スタイルのある女性です。カラーストライプのスカートに合わせたのはプリントTシャツ。黒ベースなので、“大人の”スパイスとして効いています。小物はスカートのピンクをリフレイン。鮮やかカラーの使い手としても目が離せません!

更新力で差がつく、シンプルな2大デニムスタイル
あらゆるアイテムを受け止めてくれるデニムは、私たちのワードローブの土台といえます。そして、土台だからこそ、更新が大事。3年前のデニムは、着こなし全体を3年前と同じに見せてしまう危険があるのです。今回選んだのは、デニムスタイルの中でも王道の、白Tシャツとボーダートップスを合わせたスタイリング。シンプルなのに彼女たちがかっこよく見えるのは、デニムをはじめとする、一つの一つのアイテムをきちんと厳選し、アップデートしているからなのです。
Victoria Beckham Victoria Beckham

辛度が高いのに、大人の色香が漂うビクトリア・ベッカムの着こなしは、個人的にも大好き♡ このスナップでも、白のTシャツとデニムという、ボーイズライクなアイテムを、彼女らしく味付けしていますね。ハイライズのデニムで鮮度を上げ、小物をスパイスとして効かせる、すぐに実践できるヒントがたくさん!

Sofia Coppola Victoria Beckham

ソフィア・コッポラの装いには、いつも知性を感じます。カジュアルなデニムも彼女の手にかかると、こんなにも上品に。全身の白と黒の分量、そして配置をしっかり計算した、大人のデニムスタイルです。パンプスもですが、小さなクラッチバッグをデニムに合わせる、ミックスマッチのセンスも素敵です。

大草 直子 Naoko Okusa

スタイリスト/WEBマガジン『mi-mollet』編集長 ファッション誌、新聞、カタログでのエディトリアルやスタイリングをこなすかたわら、イベント出演や執筆業にも精力的に取り組む。新著『大草直子のSTYLING&IDEA』(講談社)ほか、 インスタグラムも人気。
Instagram: @naokookusa